2021年2月18日

2011年に広島県のユートピアサイオトスキー場で発生した、民間の野外団体によるスキー教室での子ども衝突死亡事故から考える、シリーズ4回目です。前回はこちらをご覧ください。 遺族が主催団体とスキー場管理会社に対して損害賠償の訴訟を起こしたことで、事故当時の状況が訴状より明らかになりました。みなさんからコメントをいただきましたが、私たちYMCAスタッフは皆、同じように感じることでしょう。 では、この訴訟はこの後どのような展開になったかというと 在宅起訴 2013年3月1日 業務上過失致死罪 広島地検 北広島町のスキー教室死亡事故:引率者らを業務上過失致死罪で在宅起訴−−地検 毎日新聞 2013年03月02日 地方版 北広島町のスキー場ユートピアサイオトで11年12月、スキー教室に参加した西区の小学６年男児（当時11歳）が建物に衝突して死亡した事故で、広島地検 は１日、主催者だったＮＰＯ法人の理事長ら３人が注意義務を怠ったとして、業務上過失致死罪で広島地裁に在宅起訴した。 起訴されたのは、スキー教室を主催したＮＰＯ法人「●●●●」（東区）の●●●●理事長（62）と事務局長ら。 起訴内容によると、3人は11年12月26〜28日に開かれたスキーキャンプで児童61人を引率。そのうち26人がスキー未経験者で、命にかかわる危険性があると知っていたにもかかわらず、常時監視する担当スタッフを定めず、児童らを放置した。そのため男児が鋼材に頭部を衝突させ、死亡させたとしている。 この事故を巡っては、山県署が昨年６月、３人を同容疑で書類送検していた。また遺族がＮＰＯとスキー場管理会社を相手取り、損害賠償を求めて広島地裁に提訴。訴状によると、男児はスキー未経験だが初級・中級向けコースで自由滑降を許可され、滑っていた際に鋼材に激突した。 地検は主催者だったＮＰＯ法人の理事長ら３人が注意義務を怠ったとして、業務上過失致死罪で在宅起訴しました。訴状は「男児はスキー未経験だが初級・中級向けコースで自由滑降を許可され、滑っていた際に鋼材に激突した。」です。地検が在宅起訴したことは、みなさんなら納得する内容かと思います。 在宅起訴のニュースは複数のメディアで取り上げられ、世間の関心の高さを示すとともに、同様な民間団体の安全管理体制について、社会から改めて適正さを問われる状況になりました。子どもの尊い生命が奪われたことは悲しく残念なことではありますが、この事故（事例）を教訓に、スキー教室やキャンプの安全体制を確認したり見直しすることが重要です。（スキー管理会社に対してどのようになったかは情報がありません） さて、次回は在宅起訴のその後、初公判の内容について考えていきたいと思います。初公判で、主催者側はどのように応えたのでしょう。 さん はどのように思いますか。 ⑤へ続く

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事故事例から考える「スキー教室少年衝突死事故」④