第2回「体験から学ぶ」

2021年1月29日（金）14時～16時オンラインにて、第2回勉強会を開催しました。今回からは、指導者として学んでおくべき6領域（第１回とその後の課題より）からトピックスを取り上げ、それについて学んでいきます。 第2回：体験学習 ー教育が経験を基礎にして、知的に導かれ処理されるためには、経験の理論を形成する必要があるー ジョン・デューイ YMCAのプログラムは、参加者の全人的成長を目指して行われます。日本YMCAキャンプスタンダードにもそのことが記載されていますが、人を育てる教育プログラムとして、私たちは参加者に対して、野外での体験が学びとなるように、どの様なアプローチをしているのでしょうか。 ①まず各自で、キャンプや野外事業の指導において、参加者に対してどのように「体験から学ぶ」アプローチをしているかをふりかえってもらいました。 ②その内容について共有しました。いくつかの要点を示すと ー参加者が受動的ではなく主体的に学べるように、答えを出さないアプローチをしている。 ー体験からの気づきに対して（それが活かせるように）アプローチしている。 ーやったことにどうこえをかけるか。 ーPDACAサイクルを意識している。 ー体験学習サイクルをもとにプログラムを作成し、ふりかえりを行っている。 一般化から実践につなげるところまではまだ十分でない。 でした。 アプローチの方法は様々です。指導者の価値感や興味関心、あるいは学んだことをもとにそれぞれが最善だと思う方法でおこなっています。これをさらに良くするには、指導者が共通の理解を持っておくことが重要です。 体験を学びに変えるプロセスは、David A. KolbのExperiential Learning Cycle（体験学習サイクル）で説明することができます。Kolbのこの理論は、キャンプや野外だけでなくビジネス他多くの分野で用いられています。 似たようなも感じで、PDCAサイクルというものがあります。発表でもでてきましたが、PDCAサイクルと体験学習サイクルは別物です。 ということで ③David A. KolbのExperiential Learning Cycleについて学習しました。 体験なら何でもいいというわけではなく、具体的な体験をすること、多様な視点からふりかえること、それを一般化し、実験できる環境がいることなど、重要な点も抑えました。そして、これらをもとにアプローチをして、Experiential Learning Cycleを回すことを意識する、確認（評価）することの必要性を学びました。 「回してる？」がこれから私たち指導者の合言葉です。共通理解していれば、これで通じます。サイクルのどこができてどこができていないか、どこが難しいのかが指摘できたり、やり取りできます。改善できます。 体験から学べるプログラムにするには。こうしたエビデンスの共通理解を持って、企画運営指導評価することが大切です。 さん、David A. KolbのExperiential Learning Cycle。暗記必須です。覚えて、まだ知らないスタッフやリーダーの前でティーチングしてください。 前掲したジョン・デューイの言葉は、経験の理論がなかったり、理解していなければ、教育という名ばかりの、知的に学びが導かれない経験で終わってしまう危険性を示しているように思います。 詳しくは勉強会アーカイブ 第2回レッスンへ。

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